職人さんの道具箱
材料・情報

仕事をしていると、「その道具箱は何が入っているの?」とよく聞かれます。
実は、思いのほか色々なものが入っているのです。
「何それ?」と一般の方が思うものもあると思います。
使う道具の全てを紹介することはできませんが、普段持ち歩いている道具箱の中身をここに公開してみましょう。

相嶋造園

これが持ち歩いている道具箱の中身一式です。
貧乏性の自分は、現場での端材を結構取っておいてしまうので、さらに貯まる一方。
エコが叫ばれる世の中ですから、もったいない精神は大切ですよね?

 普段持ち歩いている二つの道具箱。
自分専用の道具が詰まっています。
 トラック2台、時には乗用車で配達やコンサルティングに行く場合もあるので、その都度箱を乗せ換えます。そのためなるべくコンパクトに収める方がよく、また手荒に使っても壊れづらい小さめの箱が理想的。
 とりあえずこれがあればなんとかなる、という最低の内容をパッケージしてあります。これに加え、仕事内容で必要な機材を追加で車に積み込みます。ユニック付きのトラックには、別に専用の大型道具箱があり、そちらにはさらに専門ツールが入っています。

 コンパクトが理想ながら、中身の収納が限界に感じる道具箱の一つを、同じタイプの一回り大きいサイズに変更します。
それに伴い、中身を出して掃除して、きれいに並べ替え。いい機会なので写真に収めてみました。後で紹介いたします。

 まずは大きな方の道具箱から。
普段一番使う道具類を納めています。
何はなくとも、この箱がないと仕事ができません。

中身は…

 全ての基本である片手用のはさみと、枝を落とすのこぎり。予想以上に太いものや、銅線も切るので、頑丈なものが望まれます。自分は片手用の剪定はさみを使用しないので、なんでもこちらの木はさみで切ってしまいます。
 右のもう一つあるのこぎりは、地中の根切り専用。刃に土が噛むと切れなくなるので、使い古しののこぎりを使います。

 両手で使うはさみ2丁。下の刃の細長い方が刈り込み用。こちらも切る太さのレベルが一般の方と違うので、それなりの値段のものを使っていますが、1万円を超えるような高価なものは使いません。そういう手打ち高級品だと、逆に刃が繊細ですぐ刃こぼれさせてしまうので自分には向きませんでした。
 上は太枝切り用。この大きさの道具箱に収める必要上、小型のもの。トラックには大型のものが入っています。

 便利そうだな、お客様がお使いになっていたのをうらやましげに見ていたら、わざわざ買ってきてくださったハンディー竹ほうき。伸縮自在のカネのクマデも、別のお客様に教えてもらったもの。今ではなくてはならないアイテム。しかし、どちらも売っているお店がなくなりました。どこかに置いてないかな〜。

 電動バリカンやチェーンソーを使用する際につなげるコードです。赤い方は加工して15mの長さに(よい子は真似しないでください。黄色は10mのコード。2本ないと不安です。
 一緒にある水は、機械の刃を洗ったり水道がない場合の手洗い用です。これも2〜3本は用意してあります。意外と水がない現場も多いのですよ。

 草取り鎌と、芝切りはさみ。鎌も毎回自分で刃を研いで使います。
最低1000円はしないとすぐ切れなくなります。やっぱりある程度の値段はかかるものです。
 芝切りはさみも、芝だけではなく、狭小での庭木の葉切りに使用したりもします。

 上から、石などを敷く際に材料を痛めないために使用するゴム製ハンマー。竹の支柱を打ち込むときにも使用。
 順に移植ごて。水準器。どんな場面でも活躍する小型バール。最後はただの鉄筋の切れ端ですが、地質を見る際刺したり、指先ほどの穴を掘る際に使用したり、メジャーや水糸を引っ掛ける起点に使ったりと、便利にしています。

 自分で使うよりも、材料や施工場所の養生に広げておく傘。
 ただの木切れですが、はしごや脚立を立てる際、地面の不安定さを解消するために下に入れ込みます。また、芝を張る際の地ならしなどでも使用します。固い建築資材の切れ端なので、歪みは少なく、真っ直ぐなのも役に立ちます。
 鉄筋を使わなくても済む場所では、一番の下にある緑の支柱棒の切れ端を利用します。

 見たとおりの雑巾。皆さんの使い方とほぼ同じですが、竹垣を施工する時など、材料の表面をきれいに拭くためになくてはなりません。外のものを拭くとすぐに黒くなってしまうので、一番入れ替えの激しい道具です。

 植木を掘り上げた際に、根を保護するために巻きつけるマタイと呼ぶ布類。
既成のサイズですが、100cm,80cmの正方形2種類をこちらの道具箱に。それより小さいサイズはもう一つの道具箱に入れてあります。やはり突然の移植などの作業が発生したときになくてはなりません。また、細く切って樹木の幹あてなど保護材の使い方もあります。

 殺虫剤もなくては困ります。毛虫を放置するわけにはいきませんので、少数の場合はこれを使います。かわいそうですが、蜂の巣があった場合は、こういう勢いよく飛ばせるスプレー式が便利。できれば樹木のために水性を選びましょう。

 こちらは大きさを変更した2つ目の道具箱です。
大きくした分、今までより内容がつまったはずなのですが、…微妙。
 これまでは適当に押し込んでいた工具類を小さいケースにまとめたり、40,50,60cm角のマタイも小分けに収納できたのはよかったです。その分きれいに入ったのでスペースを食いました。
しかし、だんだん仕事をしていくと道具が増えるので、ぴったりでは困ると思い大きめの箱に替えたのに、結局ぴったりの量になってしまうのが情けないところです。

 ドライバーのセットとコンベックス。
これらはよく別の所に置いてしまうので、一つでは載っていない場合もあり、できるだけ載せておきます。
作業によっては数人で持っていた方がいい場合もありますし。
 たまに庭ではない仕事もお客様に頼まれますから、ドライバーはかかせません。

 こちらは10mのメジャー。
さらに50mの大きなものはトッラクに常備。
このサイズでも、普通のお客様宅の寸法を測るには足りないくらいの長さでなんとかなってしまいます。
 これが100円で買えるというのもいい世の中であります。

 農薬をきちっと測るための計量スプーン。頑丈なドライバーとスパナ類。農機具の調整にはかかせません。ある程度丈夫でないと、手荒に使う分工具が負けてしまうので、これらは100円では不向き。
 ほとんどのものは、決まった大きさのナットですが、中には違うサイズもあるので、その時用にモンキースパナも常備。

 ちょっと専門的な工具。プライヤーやくぎ抜き、目地用のコテ。
コンクリを砕く際に使うポンチなども持ち歩いております。
 それほど使うことはありませんが、これらもなくては仕事になりません。

 ペンチ。
これだけは一番よく使います。垣根作りや支柱の結束に針金を使う場合は、指では固く絞れませんので。頻度が高いので、専用のケースに入れて、時としてベルトに通して使うことにしています。

 絶縁テープ。電気のコードを誤って傷つけてしまうこともあります。また、道具もガタついたり、割れたりすることもあるので、補強するためこういうものも必需品。
 一番大きな円状のものは、支柱結束用のリボンのロール。ちょっとしたものの結束に大変便利。使いたい長さで切ることができるのもいいです。

 砥石と油さし。
 はさみは自分で研ぎます。と言っても、刃を鋭くするよりも、枝葉のカスが刃にこびりついてしまって切れなくなるので、時々研いでやります。お断りいたしますが、研ぐのは下手です。
 油さしは、機械の刃に付けます。こちらも樹木のあくで切れが鈍るので、刃と駆動部分に潤滑油を指してあげます。

 ちょっとすぐれものの金づち。
力を増幅してくれますので、弱く叩いてもそれ以上のインパクトを伝えてくれます。欠点は収納スペースの都合上、小さめのものしか入れられなかったこと。たまにたたく位置をはずします。くぎ抜き付きです。

 農薬散布時に使用する使い捨てマスクと、蚊取り線香。
 ホントはこんな軟なマスクではいけないのですが、ないよりましかと。
 軽トラ座席には本格的なものと、電池式携帯虫よけも載せてあります。

 見る方によってはただの針金屑でしょう。同業者にも言われます。実際半端なものを集めただけなのでゴミかもしれません。
しかし、ちょっとだけ切れ端が必要なときと言うのは往々にしてあるもので、さらにあったときの便利さを感じてしまうと、色々な太さや材質を揃えてしまい、今日に至っております。これからも増えることでしょう。
 もちろん、新品は別に持って行きますから。

 結束用ひも類。ある親方に、このヒモ束の作り方で腕がわかると言われたことがあります。その意味では自分の未熟さがよく出ている形です。
 左から根巻き用、ゴミや支柱結束用、樹木の手入れ用に用意してあります。現場によって扱いは様々になります。
必ず2つづつは持ち歩くように心がけています。

 現地で作製用、混合用のタンク。
農機具は、ほとんどがガソリンにオイルを混ぜる混合方式の燃料を使用します。その比率を測って作るためのタンク。
1リットル用で、道具箱にも収まります。