農薬は使わないに越したことはありません。
しかし、使用をゼロにすることは、なかなかできことではありません。
ただ、その農薬の量を少しでも減らすことはできます。
それが虫の付きにくい庭造りです。
農薬について語る前に、日ごろどうしたら虫の付きにくい庭になるか考えてみましょう。

虫の付きにくい庭造り

材料・情報
農薬の基礎知識

庭木を育てる上で、一番厄介なのは虫や病気の対処ですね。
生き物である以上、避けることはできません。
これさえなければいくらでも木を植えてもいいという方さえいます。
そこで、少しでもお役立てるように基礎知識を記します。
但し、こちらは個人業者なので、商品名は出せません。
成分で書いているところもありますが、あとはラベルなどで確認ください。

樹木について
  
○健康な木であれば、少々の害虫ではへこたれません。
    病気にも負けません。
    日ごろより、健全な木の育成を心掛けましょう。
  ○木の枝は混みすぎていませんか?
    風通しが悪いと、木の懐で虫が繁殖できるいい環境になります。
    同時に病気も発生します。
    剪定をして、いつもきれいな庭にしておきましょう。
  ○樹木間の距離も、大切です。
    木同士が密着する状態だと、いくら剪定をしても意味がありません。
    きちんとした植栽計画を持って、庭作りをしましょう。
    樹木同士によっては、お互いの虫の相性の悪い木があります(心配な方は直接メールください)。
  ○枯れた枝葉を放置しない。
    単純に新芽と入れ替わって枯れ落ちた葉なら良いのですが、中には病気で枯れた葉や枝もあります。
    病原菌の一部は、枯れた葉の中でも生きて、落ちたところから繁殖する種類もあります。
    蔓延させないためにも、注意して処理しましょう。

土壌について
  ○特に根元に落ち葉や切ったままの枝葉が溜まっていると、虫の絶好の越冬、繁殖地となります。
    なるべく庭はきれいにしましょう。
  ○窒素肥料の蒔きすぎは、病気の発生原因になります。
    最近虫や、病気が増えたと思うならば、肥料過多も注意しましょう。
  ○上記の健全な木の育成に言えることでもありますが、土壌作りはたいへん重要なことです。
    木々に適した保水性や、養分、Ph値、木の育成の上で考えることは多くあります。
    一つづつ、少しづつでよいので、改善していきましょう。
    

症状を知る
   樹木に発生している症状を知りましょう。

害虫について 
  ○虫については、見ればその存在がわかりますね。
   虫にもいくつかパターンがあります。
   葉を食べるもの(ケムシ類など)、葉や茎付き樹液を吸うもの(アブラムシなど)、幹の中に侵入するもの
   (テッポウムシなど)、根を傷つけたり食害するもの(ネキリムシなど)、果樹に入るもの(ヘタムシなど)、
   と虫はそれぞれに生息部位が違います。
   また、虫の好む木や、特定の木につく虫もいます。
   できれば図鑑などで、自分の見つけた虫の名前を知り、その虫に効果のある農薬を求めることをお勧めしす。

病気について
  ○カビによる病気(すす病、うどん粉病、もち病、さび病など)
   植物の病気の原因の8割はこれにあたると言われます。
   細かく分けるときりがありませんが、このカビの大半は、寄生して生きています。
   樹木自体から栄養を採るものもいますが、虫の死骸や排泄物から繁殖するカビもいます。
  ○バクテリアによる病気(胴枯れ病、軟腐病、根癌腫病など)
   湿り気のある状態だと蔓延しやすい病気です。
   剪定や、枝を切った切り口、虫の食害した後の傷跡から植物内に侵入します。
  ○ウィルスによる病気(モザイク病、萎縮病など)
   アブラムシの食害後、カビの発生により傷ついた樹皮から侵入します。
   現在、的確な治療法がないので、予防第一です。

上記の記事を読んで気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、ほとんどの病気は虫の食害後などの傷口から侵入するものなのです。
つまりは、害虫予防が、病気予防の特効薬なのです。

   

農薬を選ぶ
農薬の基礎講座

農薬には、多く分けて殺虫剤(害虫に効く)と、殺菌剤(病気に効く)があります。
発生している害虫の種類、病気の名前は、自分で勉強して覚えましょう。
そして、それに有効な農薬の選択をしてください。
ここでは商品名を書くわけにはいきませんので、薬剤の形状の違いと、基本的な使用の仕方を記します。

薬剤の形状について
  ○乳剤
    あらかじめ、水に溶かしやすいように乳液上に精製してあるもの。
    展着剤を使用する必要もない。
    ただし、薄める濃度がひくいものが多いので、混ぜる際には正確に量りましょう。
  ○水溶剤
    有効成分自体が水に溶けやすいの性質のもの。
    乳剤と違うのは、乳化剤を添加していないため、白くならないところ。
  ○水和剤(粉剤)
    水に溶けない有効成分を、細かく砕いたもの。
   水に入れただけでは簡単になじまないので、よくかき混ぜる必要があります。
   あらかじめ少量の水でペースト状に練って使用すると使いやすいです。
   気をつけないと、噴霧器を痛めます。
  ○粒剤
   そのまま蒔いて使用。
   根が薬剤を吸収することで、効果を発揮します。
   粒剤散布の後に、水を散布すると吸収が早くなります。
   効果の持続性は一番長いです。
  ○油剤
   揮発性ガスを発生させ、土中の消毒に用います。

薬剤の種類について
  ○殺虫剤
   直接虫にかけることで薬殺する接触性、植物が薬剤を吸収することで、樹木自体に殺虫効果をもたせる
   浸透移行性剤、どちらの効果も併せ持つハイブリッドなどがあります。
   基本的には、接触性の薬剤が多いです。
   薬剤によって、どんなものにもそれなりに効果のあるものから、ダニ、アブラムシなど、固有の虫に効果が
   特化した薬剤もあります。
  ○殺菌剤
   各病気に用います。
   注意したいことは、基本的に予防剤ということです。
   ですので、発生前に散布することで予防したり、発生初期に散布して蔓延を阻止するために用います。
   
   上記の殺虫剤と、殺菌剤は同時混入が可能なものがほとんどですので、どちらも一度で散布させることが
   できます。
   ただし、アルカリ分の強い薬剤には同時混入できませんので、注意してください。

  ○展着剤
   この薬剤を添加することで、薬剤が雨などで流れ落ちずらくなり、効果を持続させることができるようになります。
   特に水和剤にはかかせません。

散布の仕方
  薬剤の散布は、自己責任です。
  服装や、体調はあらかじめ確認したうえ散布してください。
  薬剤は、アルコールと混ざると化学反応します。
  薬剤散布の日はアルコール摂取はやめましょう。

  病害虫の発生場所は、人目につかない葉の裏手や、幹の皮の間などです。
  ただ葉にかけるのではなく、先端を上向きにして、下から葉の裏手にかかるように、また幹から流れ落ちるように、
  満遍なくたっぷり散布する必要があります。
  よく、届かないからといって上部は散布しない方がいますが、それだと折角の効果が半減以下です。
  ご自分で出来ないときには、ご連絡くださればお伺いします。
  木だけではなく、地面にも散布しましょう。
  散布した後、のこのこ出てくる虫や、病気もあるんです。
  
  薬剤の濃度は守ることが大切ですが、同じ薬剤ばかり使用することも、虫の薬剤への耐性がつく要因にもなります
  ので、いくつかの種類を交互に使用しましょう。
  
  最近は、市販段階で殺虫剤と殺菌剤の混ざっているもの、すぐ使用できるものもあります。
  しれらを使用することもいいことでしょうし、粒剤を定期的に散布することで、ダニやアブラムシ予防にもなることと
  思います。
  
  大切なことは、どれだけご自分でそれらの知識を学んで生かせるかということです。
  このHP上でもいつでも相談に乗りますので、どんどん質問をしてください。

相嶋造園

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