風雨に強く、一度作ったら壊れにくい竹垣。
それはプラスティックなど工業製品を用いて作られた竹垣です。
今の世の流れは完全にこちらになりました。年々扱いやすい商品も出てきます。
そんな本物に似せて作られたプラスティック製の偽竹竹垣を作製しました。

偽竹を用いて垣根を作る
植栽・施工

 10年近く前に作られた竹垣の支柱が腐って傾いているので、作りなおしてほしい。
という御依頼をいただきました。
 見に行くと、ブロックの上にボルトで焼杉丸太を固定し、偽竹を使って垣根をあつらえてありました。
偽竹はまだ平気ですが、完全に丸太はだめになっております。
お客様としても、もう作り直さないですむようにしっかりした竹垣をご要望でした。

今は竹材店でも、偽竹の注文率の方が天然竹より格段に高いそうで、事業内容が変わってきたそうです。
廃業する竹屋さんも多いです。
我々としても今後偽竹の竹垣の依頼は増えてくるでしょう。
しかし、簡単にそう言われても対処が難しいことも事実。
今度はアルミをきれいにカットするための機械や、専用工具を揃えないとなりません。
庭の仕事というのは色々なことをします。道具もそれだけ違うものが必要になります。
自分は、お客様に相談されて「出来ない」とは言いたくありません。
例え自分で道具がなくても、今回のように助けてくれる仲間もいます。
こういう商売人の輪が財産であり、自分の強みでもあります。
天然材料が減ってくる寂しさはありますが、時代に対処していく姿勢も大切です。

相嶋造園

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 かなり個性的な作りの竹垣です。かなり傾いておりました。
 ボルトつけ方とか、偽竹を丸太に埋め込むような作りは、次に作り替えることを想定して作ってありません。この仕様では必ず壊れるのがわかると思うのですが…。

 一緒に作られた竹製の四ツ目垣。
こちらもそろそろダメそうなので、同時作り替えになりました。同じ偽竹を用いて作ることにします。
 早速作業に取り掛かっていきます。

 材料屋さんやら部材が届きました。まるで昔作ったプラモデルのようにパーツが箱詰めされています。
 自然素材の場合は現場合わせがかなり可能ですが、人工の場合は全てに値段がつくので無駄のないように手配をしなければなりません。
 設計図を描きながら、その寸法で加工もお願いします。専門の機械の方がきれいにカットしてもらえます。

 今回使用するのは、イエロー色の竹と、木目調のアルミ支柱です。
部材も、材料屋さんに納品される長さと最低ロットがあります。これを切り分けて作るのですが、多少仕上がり寸法を調整しても、いかにロスが出ない寸法にするかで、全体の単価が変わるのです。
 自分のお願いしている材料屋さんは、こちらの出した設計図をさらに引き直して、その無駄を減らしてくれます。費用は使った分だけで、切り分けもサービスで行ってくださるので、自分でメーカー直に取るより返って安くすることができるのです。
 今回は2種類作りますが、あえて使用する材料は同じものにしています。本来なら、太さを変えたり、色を変えたりも可能ですが、それで値段があがってももったいないと思いましたので。

 作業の中には、簡単な内容もあるので、お客様にお手伝いを願います。人件費が一番の経費ですからね。これは竹先端のキャップ留め。ちゃんとキャップも単価がつくんです。

先ずは距離の短い四ツ目垣から仕上げます。
*もともと四ツ目垣は独自性の強い垣根ですが、ここで作る垣根も、自分のオリジナル寸法で作ったスタイルです。

 今回使用するアルミ製木目調支柱には、’チャンネル’と呼ばれる横の竹の支え用のアタッチメントを使用します。これにより横竹の抑えが強いものとなり、壊れづらくすることができます。
その代り、間柱の頭部を少しあげたり工夫もしています。

 横竹の内側には、耐久性を増すために、アルミの芯材を入れています。
 横竹に縦に竹をつけていくので、横竹に強度がないとだんだんへたれて歪んでしまうかもしれません。入れない方が単価は安くなりますが、ケチって壊れたら、その方が高くつきますからね。
 材料の統一などで全体の価格を抑え、その分チャンネルや芯材に費用を回せます。

 お客様にお手伝いいただき、今度は寸法の書き込みをお願いします。
 偽竹の組み合わさる部分全てに印をしてもらいました。印だけでも結構量があるので、すごく助かります。

 印に合わせてドリルで穴を空け、専用のビスで留めていきます。ビスは、頭の部分が竹と同じ色になっております。

 表を2本立て、裏面を1本立ての四ツ目垣に仕上げました。

 通常仕事で使うシュロ縄ではなく、同じように見えるポリ縄(ポチエステル製の縄)を使って飾り結びをします。見た目は違和感なく竹垣です。
 ポリ縄は、数年経つとほつれてくるので、先端をあぶって溶かしておく方がよい、と仕入先でアドバイスいただきたので、お客様に縛るそばからライターであぶってもらいました。

続いて家の南側の竹垣の直しを行います。最初に相談された垣根です。

 プラスティックの竹はまだまだ丈夫なのですが、焼き丸太がぽろぽろで傾いています。

 横のつながりを利用して、外溝工事を得意とする方に助っ人でアンカーボルト打ちをお願いしました。
今まで使っていた羽子板タイプのボルトは地際で切断。新たに穴を空けて埋め込みます。

 今回はブロックの上に支柱を立てるため、座板とジョイントを使用して支柱を固定します。
 その座板に独自に穴を空け、アンカーボルトを固定するように加工します。
 園芸材料が増えるとともに、それを加工する工具も各々必要になります。頼めるものは協力し合う、それも大切なことです。

 硬化剤が落ち着くまで約1時間。待ってからボルトを固く締めます。

午前中の作業で、支柱を立てるまでいくことができました。あと半日で完成に持って行きます。

 アンカーボルトの位置が現場合わせになるのを想定して、偽竹の寸法をその場で調整できる仕様にしました。

 四ツ目垣とはイメージを変えるため、横竹の間隔も幾何学的にして、縦も同じ方向で細かくし、飾り結びはなしにします。

 座板をなるべく家より外側に立て、最大限広くなる仕上がりの仕様にしました。
 中側を表とし、縦の支柱は全て外側に持って来ています。
 両側の支柱以外は、頭の高さを水平にしました。

 「ついでに玄関両脇の土が流れ出さないように何か並べてください。」と言われましたので、御影のピンコロを使って体裁よく入れこみました。
 土が流れないように目字をきちんと作り、ぴったりの幅にします。