芝のある庭にあこがれる方は多いと思います。
確かに芝張りは、難しい作業ではありませんが、仕上がりがきれいにならなかったと相談されることも
意外と多いのです。
そこで芝の張り方のコツを、実際の作業写真を交えて教えましょう。

失敗しない芝の張り方
植栽・作庭

今回は、お客様と一緒に作業をします。
ご自分の庭は、ご自分で作業を行うことが理想ですよね?そのお手伝いをさせていただきました。
お客様は、フランス出身で、イギリスでガーデニングをなされていたこともある本格派。
とは言え、日本流の芝張りは初めて。日本では、日本の風土に合うやり方で、をお客様は大事にされています。
今回は、家のご主人と、アシスタント代わりのかわいい2番目のお嬢さんと、3人での作業です。

最初は当然何もないところからスタート。
あくまでも、できる作業はお客様主体です。
よくレーキなどで均してもらいます。(こちらのお客様、ベテランでした!)
その際、石や土の塊はなるべく取り除くか、中に埋めてしまいます。
そして一番のポイントは、耕転させた土を、もう一度踏み固めることにあります。
みなさん土作りは余念がないのに、いざ出来上がってみたら凸凹の仕上がりになったと言うのは、この踏みしめが足りないことにあります。
これは、今後の作業でも繰り返す大切なことです。

さらに、芝を張る前作業として、境界線決めをしました。
お客様の希望として、家のすぐ前に砂利を敷いたり、植栽をしたい。靴脱ぎ石が欲しい、芝との区切りを、自然石ではっきり分けたい。などのことがありましたので、材料を調達。
さすがに靴脱ぎ石は、クレーンで吊り込みましたが、細かい石は、お客様自身で自分のイメージに合うように並べられました。
こちらは後で、あまりにもおかしいかな?と思われる箇所だけ手直ししました。

また、芝生全体の形も波型に仕上げることで決定しています。

愛用のレーキでよく均してもらいます。

家の方に雨水が溜まってはいけません。
若干排水を考えた傾斜をつけましょう。
家の周囲に行くように、特に西側の雨どいそばある雨水マスを狙います。

土が足りないため、赤土を運びました。
これで、全体の土盛り、芝の目地を埋める目土の両方に使用します。

仕上がり予定位置を、書き込みます。
どんな形であろうと、芝を切ることは難しくありません。
ただし、あまり凝った形にして、芝に使えないロスが出るのはよくないです。
今回も、ほぼ余すところなく使用し、端材はご主人得意の盆栽の素材に。

芝の張り方は、人によって色々やり方が違うと思います。
ここでは、自分流の張り方を紹介しています。

芝間をほとんど空けない’べた張り’を用います。
間隔は芝同士が触れるくらい。
なぜべた張りにするかというと、目地を多く空ければ、その分目地をいっぱいに埋めるために、目土を用いなければならないからです。
芝が枯れる原因として、目地に空間を残したままにすることで、根付かないという問題があります。
そうしないために、目土はちゃんといれなければなりません。
どうせ土が必要になるなら、目地を空けないほうが作業も楽ですし、全体がきれいになる時間も早いはず。
どんな張り方にしても、どれだけ隙間のない仕上がりにできるかが大切になるのです。

では、三人で芝を並べていきましょう。
ロスを少なくすることと、仕上がりがきれいに見えるように、まずは芝を切らずに並べられるように、まっすぐ張れる位置を見つけ、仮置きしてみます。
位置を決めたら、見通しながらまっすぐ見えるように、しっかり芝を並べていきましょう。

これは、ホームセンターで買ってきた芝です。ほとんどの方が、やはりホームセンターでの購入だと思います。
なんと言っても安いです。今回は野田市内のお店で、1束257円で購入しています。
ただし、大きな欠点として質のバラつき、形の不ぞろいなど、材料としては使いやすいとは言いがたいところもあります。
だからといって、ちゃんと根付かせてしまえば、良いものを使ったとしてもかわりません。なので、小ロットで足りる場合は、我が家でもそれを使用しています。
そして、だからこそ、きちんと張る必要もあるわけです。


不ぞろいの形は、目地の間隔で調整してください。
全体がきれいに見えることを心がけて欲しいのですが、目地は目土で埋めるわけですから、それほど神経質になることありません。

一枚一枚手で押し付けながら、芝が浮かないようにしましょう。
所々、凸凹に感じることがあります。
そんなときは‥‥。

細かい土を足して、どうしても浮くところは均しなおしてから芝を載せ押さえつけましょう。
これも神経質にやらなくても、最後の目土がけで調整することができます。

さらによく踏みつけます。
両足で、細かく踏み均すように張った上を歩きます。
できるだけ地面と芝の間がなくなるようにします。

細かい部分を張ります。
芝は、小さく切るほど、後で枯れてしまいます。
細かい部分を張るときは、できるだけ大きく使うように切りましょう。
石と芝の隙間は、必ず空間が出来ないように、指で土を押し込みます。
芝を隈なく張ることより、隙間ができないようにしましょう。

石がない外周部分も、もちろん土を入れて段差をなくします。
芝のが、他より高い場合、芝留めに何かを置くか、土をなだらかに
斜面を作りましょう。
芝をむき出しのままにしておくと、根付かずはがれたり、枯れこんでいきます。
3人だと作業も早いです。
初めてでも、ずいぶんきれいに張れていますね。

作業に一番必要なのは、好きなことと、楽しめることでしょう。
また、そういう方々と仕事をすると、こちらもやりがいを感じます。

ここからが大切な作業です。
芝の間の隙間を埋める、目土がけ作業です。
今回は、土盛りをするために持ってきた赤土を使用します。
他に、ホームセンターで売っている目土用の土や、山砂を使用します。
目土は、少ないより多く入れすぎるくらいにしましょう。

少し土が荒いので、ふるいにかけます。
たっぷり入れます。
固まった土は、さらに砕いて使うことができます。

均しながら、どんどんほうきなどで目地の間に掃きこんでいきます。

どんどん目土を入れていくと、目地がわからなくなりますし、芝を張ったというより、一面茶色に土を撒いたようになります。
このとき、低い部分には、土を多くためるようにします。
そうすることで、土を通して芝が伸び、凸凹を減らすことができるのです。
これは、張った後でもできる作業で、早春の芝が伸びだす前の時期に芝の上に目土を入れることで、平らにすることができます。(もちろん限度はあります)

最後の仕上げです。
たっぷり水をかけます。
今までやってきた作業の締めくくりです。
できるだけ勢いのある水流にし、地面と芝の間、目地の中、
全ての場所に目土がめぐるように時間をかけて水をいれましょう。
目土が流れ出す量をかけるのがポイントです。
濡らす程度では、土がしみていくとはありません。
浮いているところは踏みつけながら、目土を足しながら、しっかり水遣りをしましょう。

今回は、秋の芝張りでした。
春でしたら、このあとすぐ芝が伸びだします。
しかし、秋は基本的に来春にならないと、本格的に芝が伸びだしませんし、根も育ちません。
できるだけ上に乗らないようにして、芝がずれないように気をつけます。
水遣りも乾いたときだけで済みます。

最後に、
芝は管理が必要です。
しかも、春から夏にかけては、まめな草取りがいります。
自分が管理できる自身がない場合、面積を小さく芝を張ることも考えましょう。
どんな大きさであろうと、このやり方が基本になり、失敗せず張ることができますよ。

相嶋造園

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