一度作った竹垣の簡単な作り直しの紹介です。

四つ目垣を作り直す
植栽・施工

 天然の竹を用いて作る竹垣の風合いは、アルミやプラスチックで作るものでは得られない自然な美しさを持っています。そのため、今なお人気のお庭のアイテム。
 ただし、その欠点は半永久な素材で作ったものと違い、7〜10年で作り替えねばならないことです。
これには設置場所での痛みやすさと、作り手がどれだけ頑丈に作ったかでも違うので、5〜15年の耐用年数と捉えていただいてもいいかもしれません。
 その耐用年数が来たらどうするのか?我が家のお客様のほとんどの方は作り直しを頼まれます。
しかし、ここで気になるのが費用。また同じだけ費用がかかってしまうのか?
いえいえ、我が家の場合は最初に作った時の5〜7割の値段で作れるのです。

自然な竹で作ると、はっきり言ってカッチっときれいには仕上がりません。
当然ですが、竹の太さの違いや曲がりなど、1本たりとも同じ形の竹はないからです。
ですから、逆にこの仕上がりのゆがみや不揃いが、天然ものを使った証なのです。
最近の植木屋さんの中には、偽竹しか使ったことがないため、竹垣が作れない方なんかもいるそうです。
ねじで組み立てるだけですからね。

1度作って、2回目にこのような形で作り変える方式だと、偽竹で垣根を作る場合と同じくらいの費用で作ることができます。実際には作業のしやすさもかかってきますし、植木の配置もあるので現場次第ですが。
こういう形も可能だという一例です。

相嶋造園

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 今回作り直すのは、こちら富蔵院のボタン園の周りを囲む四つ目垣。
背が低いながら、数十メートルの長さを一気に作り替えるので、結構な内容です。

 前回作り直してから7〜8年経過しています。ここは参拝客や見物客が来るので、壊されてしまうこともありますし、見栄え良くしておく必要もあるので、ちょっと早めです。

 竹は壊しても、杭は残します。丁寧に釘を抜きます。
 実はこの杭、今回で3回目のリサイクル。すでに15年使用していますが、もう一度使います。この杭は防腐剤注入型の杭なので、杭の中では高めなのですが、野外で使用しても容易に腐らないため、何度も利用できるのです。
最低20年は使います。

 杭がまた利用可能ということは、杭代が安くなる程度の話ではありません。
寸法を測ったり、割り振りしたり、また杭を打ち直したりする手間がかからなくなるということです。
なので、2回目以降なら竹代と、垣根に組んでいく作業代だけでよいのです。
(ただし、中には腐ってしまう杭もあります。今回はゼロでしたけど)

 四つ目垣に使用できる竹を購入してきました。竹は数年経ったものを寒のうちに切り出すのがよいのです。
 我が家も近所から切ることもありますが、真っ直ぐな竹は少なく、切る手間もかかってしまうので購入するほうが早いのです。150本以上の真竹が到着しました。

 先ずは竹を横に渡して、胴縁ちと呼ばれる支えを作っていきます。
杭に留める場合は、かっこよく斜めに切り込み、杭の円周に合いやすくします。
また、竹は段ごとに竹の向きを変えましょう。そうしないと竹の太い方と細いほうのバランスが偏ってしまいます。

 横竹ができたら、次は立子と呼ぶ縦の竹を切り、準備します。
先ほど搬入した竹から、仕上げの長さ以上に切っていきます。その際頭の部分は節で切り、中に水が溜まって痛んだり、上からの圧力に強くなるようにしておきます。

 杭の頭部にそろうように、水糸を張って、立子を立てる高さをわかりやすくします。

 木槌などで軽く叩いて、水糸の高さになるように立子を地面に打ち込みます。
多少埋めるほうが、ぐらつかなくて安定します。
 立子は、押し縁の内側、外側交互に並べていきますが、杭の前の立子だけは、必ず正面になる側に添えた方が見栄えはよくなります。

 我が家の場合は、一番上の段はドリルで穴を開け、釘を刺しておきます。
普通やらないことですが、こうするとちょっと埋めておくことと合わせ、縛ってあるシュロ縄が切れてしまっても、すぐ倒れることが減るのです。

黒いシュロ縄を使いやすいサイズにまとめなおし、しまりがよくなるように水に濡らします。。

裏面はクロスさせて、緩まないように、力をこめて絞ります。表面で垣根しっかり結束。

 この結びがきちっと締められないと、いっぱしの植木屋にはなれません。
最初はうまく結べずに、随分練習しました。

 いやー早い早い。これだけの量を3人で2日で終わらせました。総延長は80m強というところでしょうか。

 何とか次回の花の時期には間に合いそうです。
作っている最中から、墓参りに来た方たちが興味深そうに覗いて行きます。